ふるかわひであきが、日頃の出来事をただ淡々と耽々と語ります。ただ淡々と耽々と毎日続けるブログです。くじけた時も、淋しい時も、裏切られても、だまされても、いじめられても、泣かされても、平気な顔して続けます。ブログは歌とカウンセリングとSC便りを超えられるか・・
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小雨の駐車場

4月18日

 

{午前五時}

 

目が覚めると、窓の外には音のない雨が降っていた。

 

その雨は人の心を暗くする、とても冷ややかな雨だった。

 

毎朝届けられる新聞には、不気味なウィルスからの脅迫状が欠かさず掲載されている。

 

<家でじっとしていなさい。さもないとあなた方に絶望的な事態が待っている・・・。ウィルスより」

 

日本中が黙って言うことを聞くしかない。

 

絶望的な事態を避けるささやかな方策を人間は持っている。

 

だけど、鴨はその方策を知らない。

 

鴨には鴨の絶望的事態が訪れる。

 

{午後4時}

 

朝から降り続いている雨は、夕方になって止んだ。

 

自宅の仕事場で本を読んでいると、外から「ガーガー」と鳥の鳴く声が聞こえた。

 

その声はまるで赤ん坊の泣き声のように何かを訴えていた。

 

サンダルをひっかけ、玄関を出て、声のするところを探した。

 

そこはすぐに見つかった。

 

目の前の駐車場の、しかも私が自分の車を置いてあるスペースのすぐ横だった。

 

一羽のカルガモが羽をばたばたさせながら「ガーガー」と叫んでいた。

 

普通、臆病なカルガモが人間の生活する場所に現れることなどない。

 

しかも大きな鳴き声を出しているので、猫やイタチなどの肉食獣に自分の居場所を教えているようなものだ。

 

駐車場の車の陰や草の茂みに身を潜めて襲い掛かる肉食獣がいたら、間違いなく鴨は彼らの食料となる。

 

空中や水上ならまだしも、一番苦手な陸上で肉食獣を振り切り、全速力で逃げられる鳥はダチョウくらいのものだ。

 

そんな危険を冒してまでも、カルガモはこの駐車場に、とても脆弱な二本の足で立っている。

 

私の姿を確認しても、このカルガモは逃げるどころか、早くここに来てくれと訴えているようだった。

 

カルガモに近づいた私は、すぐにその理由がわかった。

 

<明日へ続く・・・>

 

今日もブログをお読みくださり、ありがとうございます。

5月1日

ふるかわひであき

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